Q:知人の元看護師さんから、ステロイドは怖いと聞いたことがある

  医師からステロイドの塗り薬がでたが、特に説明がなかった。説明がないので、戸惑っている。

  薬局からもらった紙には肌の刺激感などはかかれているが、かなり起こりやすい副作用しか載せていないのか。

 

A:ステロイドは、もともと体で作られるホルモンと似た構造、同じような働きを持っています。

  様々な作用をもつため、広く使われます。よく切れる包丁のようなものです。

  薬は怖いかもしれませんが、適切に利用できれば治療に役立ちます。使いようなのです。

  

  当薬局で、副作用を説明用紙に記載する理由は、起きたときに、早く見つけたいため です。

  説明書に副作用の症状を記載することで、

  ご本人やご家族も副作用の可能性がある症状を見つけやすくなると考えています。

  非常にまれな副作用の症状でも、記載することがあります。

  また、症状が起きたとしてもお薬の使用を中断する前に連絡してほしいときも、記載しています。

 

  今回の場合、薬局や医師からの説明の内容は普通の内容だったと思います。

 

  強いて言えば安全性に関する説明が不十分だったのかもしれませんが、

  薬の作用・副作用に対する感じ方は人それぞれのため、

  その人に応じた適切な説明をするということは、難しいところがあります。

 

   医師や、薬局から説明が特になかった副作用は、あなたの使い方では、起こらないであろう副作用です。

 

  あなたの使い方では、体に吸収される量はごくわずかです。

  吸収される薬の量よりも、

  体で自然に合成されるステロイドの量の方がはるかに多いため、

  薬の使用によって全身への作用を示すことはないと考えられます。

 

  また過去数十年、広く使われてきた薬の歴史からも、

  塗った場所以外での副作用症状の心配はいらないと考えてよいでしょう。